2023年9月末に行った7泊8日の北海道の旅。
その中で今回の旅のメインの一つが野付半島。
野付半島は、北海道の真東に位置する半島です。
立ち枯れた木々が作り出すトドワラやナラワラの景色は、この世の果て感があって訪れる人を魅了します。
ラムサール条約湿地にも選定されていて、野鳥や野生動物の宝庫でもある場所。
何年か前からの念願がかなって、やっと行くことが出来ました。
この記事では、野付半島で撮影してきた写真で、野付半島の魅力を紹介していきます。
野付半島について
野付半島は、道東の東側の知床半島と根室半島のちょうど中間くらいに位置します。
地形は砂嘴(さし)となっており、延長28kmの砂嘴は国内最大級です。
ちなみに砂嘴は、海流によって運ばれた砂が堆積して作られた地形のことを言います。
地図で見ると、海老の尻尾や釣り針に似た、とても特徴的な形をしている半島です。
半島の先の方には民家はなく、野付半島ネイチャーセンターと漁業・土木・建設関連の資材置き場などがあるのみ。
人が住んでいないから野生動物や野鳥の宝庫になっているのかもしれないですね。
野付半島ネイチャーセンターには食堂や売店が併設されていて、野付半島の観光に来る人の立ち寄り場所となっています。
トドワラの景色
トドワラは、野付半島を散策する際のメインになる場所です。
かつてここにはトドマツ林があり、海面上昇や砂嘴の沈下などの影響により、海水でトドマツが立ち枯れた場所。
何もなく荒廃した感じが、この世の果て感を醸し出していて人気のスポットになっています。
トドワラには野付半島ネイチャーセンターが立っていて、売店やレストラン、トイレなどがあります。
野付半島ネイチャーセンターからトドワラまでは、約1.3kmの遊歩道を歩いて行きます。
そんなに歩けないって言う人には、トラクターバスが運行しているで、そちらを利用すると良いです。
ネイチャーセンター内にはこんなホワイトボードがあって、観察出来る野鳥を示してくれています。
野鳥観察目当てに来ている人には嬉しいですね。
ネイチャーセンターでトイレを済ましてから散策開始です。
辺りには何もなく、見えるのは地面と海のみ。
ここは遠くない未来に海に沈んでなくなってしまうんじゃないかと言われている場所なんだけど、この景色を見るとほんとにそのうち沈むんじゃないかと思える。
タンチョウやオジロワシなども見るみたいなんだけど、トドワラでは見ることが出来ませんでした。
ススキ野原に延びる1本道を歩いて行きます。
ススキの穂も元気いっぱいに延びまくっていました。
道は歩きやすく整備されているので、スニーカーで問題なく歩けます。
ススキ野原を抜けるとトドワラ広場に到着。
広場にはトイレもあります。
トドワラについての説明も書いてありました。
トドワラ広場からは、木道を歩いて展望台へ。
大地が朽ちていく感じの雰囲気がすごい。
この日は曇っていたんだけど、曇っている方が荒廃している感が出て良かった気がする。
野付半島にはエゾシカもたくさん生息していて、トドワラ周辺にも群れがいました。
エゾシカが草を食べている横を通って行く嫁さん(笑)
木道を進んで行くと海の上を歩く感じになります。
木道の幅は狭いので、落ちないように注意。
スタートしてから30分くらいで展望台に到着です。
展望台から見た景色。
達がれているトドマツが数本あります。
以前はもっと本数があったようですが、徐々に減っているみたい。
そのうち何もなくなってしまうんだろうなぁ。
それが自然の移り変わりなんでしょうね。
辺りを見るとこんな花が咲いていました。
調べてみたらウラギクという花のようです。
私が行った時は花はそんなに咲いていなかったけど、別の時期に行ったらいろんな花が咲いてそうです。
この静かで何もない感じが良いんですよね。
時間が止まったような空間が、ここでしか体験できない特別感がありました。
こちらはトドワラ広場に群れていたエゾシカ。
角が立派なオス鹿ですね~。
今までエゾシカは何度も見たことあったけど、ここまで立派な角の鹿は見たことなかったので感動しました。
荒廃した大地に立つシカの姿もすごく絵になります。
シカの群れが毎回トドワラにいるのかはわからないけど、運が良ければ立派な角のエゾシカを見ることが出来るかもしれません。
帰りはトラクターバスを利用しました。
かなり揺れますが、それもアトラクションみたいで面白かった(笑)
片道だけでも利用すると楽ちんで良いですよ。
ナラワラの景色&夕陽
トドワラに向かう途中、ナラワラと呼ばれるエリアもあります。
ここはナラの木が立ち枯れているエリアです。
ナラワラの中には入ることが出来ませんが、駐車場はあるのでそこから景色を楽しむことが出来ます。
望遠レンズでズームして撮って見るとこんな感じです。
立ち枯れた木々が神秘的な景色を作りだしていますね。
ここにいるとアオサギさんも絵になります。
帰りにはナラワラ展望スペースで夕陽も観賞しました。
ナラワラの向こう側に太陽が沈んでいき、水面を赤く染めるのが美しい。
野付半島は夕方まで滞在して、夕陽を見るのもおすすめします。
とても幻想的な景色を楽しむことが出来るので!
野付半島は野生動物の宝庫
車でトドワラよりも、もっと半島の先の方まで行けるので行ってみました。
その途中、干潟に白い大きな鳥がいたので止めて見てみるとタンチョウ。
野付の干潟に佇んでいるだけで絵になりますね。
他の場所で見るよりも、とても感動しました。
タンチョウってほんと美しい鳥ですね。
野付の景色にも負けない美しさです。
車で野付半島の先に向かって進んで行くと、道道950号線の起点にたどり着きます。
そこには大きな駐車場があるので、車を止めて散策してみる。
辺り一面に広がる草原。
その中にチラッと立派な角が見えるのがわかるでしょうか?
望遠レンズで撮影して見るとこんな感じ。
辺りをよく見ながら歩いていると、草の陰にエゾシカが潜んでいることがあります。
草と完全に同化しているね(笑)
写真を撮っていると、一瞬こちらを向く。
それにしても立派過ぎる角だな。
この時はあまり時間がなかったので、サクっと散策を終えてしまいましたが、半島の先に向かって歩いてみるのも面白そうです。
こちらの写真はナラワラ方面に戻る途中に出会ったエゾシカの群れ。
野付半島には、エゾシカがたくさんいるのがよくわかりました。
睨み合う2頭のオス。
このあと、力比べをしてました。
エゾシカを眺めていると、そこにキタキツネも現れる。
とても精悍な顔つきのキツネさん。
野生動物が好きな人には、とても楽しい場所でした(笑)
夕焼けバックにススキも撮ってみる。
景色や動物、野鳥など、様々な写真が撮れるので、1日中いても飽きない場所でした。
今回の撮影機材
今回の写真撮影にはこちらのカメラとレンズを使用しています。
私と嫁さんが使っているカメラ関連についてはこちらのページでまとめています。
何もない荒涼とした大地を楽しむ場所
以上、野付半島のレポートでした。
何年も前から一度行ってみたいと思っていた場所で、今回の旅でやっと行くことが出来ました。
実際に歩いてみて、とても静かで本当に何もない場所。
木々が枯れて消えゆく感じが儚くて、少し寂しくも感じますがそれが心に響きます。
3時間程度の滞在でしたが、野付半島の魅力を存分に味わうことが出来たと思います。
いつかは消えてなくなってしまうかもしれない場所、消えゆく前に行くことが出来て良かったです。
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